Archive for August, 2007

8400万ドルのフィルター、簡単に破られる

8月26日の “Herald Sun” によると、オーストラリア連邦政府が8,400万ドルをかけて開発したインターネット・ポルノ・フィルターが8月21日にリリースされたが、メルボルンの私立高校第10学年のトム・ウッド君 Tom Wood (16)がたった30分でそのフィルターを破ったそうだ。

Herald Sun の求めに応じて実際にやってみせた見せたトム君は、何度かマウスをクリックするだけで、フィルターを無力にすることができたという。しかも、ソフトウエアのアイコンは削除されずそのまま表示されているため、保護者にはソフトウエアが機能していると思わせることも可能だという。

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フィルター・ソフトを操作してみせるトム君

トム君はかつてインターネット・ブリーイング cyber bullying の被害者になったこともあり、このソフトウエアの件でも、コンピュータに詳しい子供が友達のためにポルノ・フィルターを破ることを心配しており、「国内でならたった2、300万ドルでもっと効果的なフィルターを制作することができるのに、海外の企業に8,400万ドルも支払うなんて恐ろしいほどのムダ遣いだ」と批判している。

クーナン Helen Coonan 通信大臣は、「子供がNet Alertフィルターを迂回する方法を見つけ出すだろうくらいのことは予想していた」と語り、「メーカーとはアップデート契約も結んでいる。メーカーはこの弱点を最優先で調べている。残念ながらたった一つの手段で子供をオンラインの邪悪から守りきることはできない。今ほど親の監督が重要になっている時代はない」と語った。

ファミリー・ファースト上院議員スティーブ・フィールディング氏 Steve Fielding は、ソフトウエアが破られたことは、プロバイダー側にフィルター設置を義務づけなければならないことを示していると語っている。

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サンシャイン・コーストで洪水

サンシャイン・コースト地域に8月24日頃から降り続いた雨で、各所に洪水が発生した。

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ヌーサ川、クーロイバ湖、クーサラバート湖の地域の洪水は25日午後6時にピークを迎えて以降次第に水位も下がり、26日には州緊急救援局(SES)がテワンティンの臨時防災センターを閉鎖、ボランティアの人々も自宅に戻った。
住民は洪水の後片付けを始めており、SESスポークスウーマンは、「水は引き始めている。2、3日は各所に水が残るだろうが、急速に引いている」と語った。
メアリー川の水位は、ヌーサの北メアリーブラでは26日夕刻にピークを迎えると予想されるが、ごく小規模な洪水以上にはならない模様。閉鎖されていた道路も、洪水で破壊されたごく少数を残して開通する見込み。
ピーター・ビーティ州首相は、損害は軽微としており、「道路修復作業は既に始まっており、できる限りの支援をする。またできる限り速やかに作業を終わらせる。」と語っている。

州南東部のダムの水位もやや回復しており、ワイバンホーの地域最大のダムでも最大貯水量の20%程度まで上昇する見込み。
ビーティ首相は、「待ちに待った雨だが、今週いっぱいはダム湖への流入が続くだろう。最終的にどれほどになるのかはまだ分からない」と語り、2007年4月にレベル5の節水指令が出たが、「20%の水位を越えたからといってすぐに節水指令を解除するわけにはいかない。今後もさらに雨が降るかどうかだ」としている。

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オーストラリアでも馬インフルエンザ

ニューサウスウェールズ(NSW)、クイーンズランド(QLD)両州で、馬インフルエンザ(EI)に感染した馬が相次いで確認されたため、ほとんどの競馬が25日以降中止された。
再開のめどは立っておらず、11月のオーストラリア最大のレース、メルボルン・カップへの影響が懸念されている。

馬インフルエンザ感染馬はNSW州内で47頭確認されているが、NSW州政府のイアン・マクドナルド農業相は、ブルース・クリスティ獣医官の助言に従い、8月18日、19日に州内ハンター・バレー地域メイトランドで開かれた「カルロス・ランチ乗馬クラブ」のイベントで、同クラブの会場を出入りした馬全頭の所在を突き止め、診察するよう声明を出した。
「同イベントが感染源と確認されたわけではないが、同イベントに参加した馬の何頭かがEIと診断されている」と述べている。

QLD州政府第一次産業水産省(DPIF)は、ウエブサイトを立ち上げ、最新情報を送り始めると同時に、馬所有者や乗馬クラブだけでなくロバ、ラバなど奇蹄類の所有者もEIの症状に注意するよう呼びかけている。

ピーター・マクゴーラン連邦農業相は、シドニー西郊にある馬匹検疫所の検査が進められている、QLD州でも3頭のEI感染が確認されており、豪全土に72時間の馬匹移動禁止令が出されていると発表した。また、今週中に競馬再開が可能かという質問に、症例が見つかったNSW州とQLD州ではきわめてあり得ないことと答え、「しかし、全員が一致して来週末には何とか再開にこぎ着けたい」と語った。
27日にはシドニーのランドウィック競馬場でも2頭が熱を出したため、競馬場が直ちに閉鎖され、サンプルが検査場に送られた。

VIC州では獣医が総出で厩舎の馬を診察している。
レーシング・ビクトリア・リミテッドのスティーブン・アロンソン最高経営責任者は、VIC州ではEIが見つかっておらず、8月30日までにはレースを再開できるのではないかと語っている。

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肥満と未婚が増加 -オーストラリア国民像-

オーストラリア統計局 Australian Bureau of Statistics (ABS) が発表した国民の社会傾向を示す最新の報告書 “Australian Social Trends 2007″(2004/2005年調査)によれば、オーストラリア国民はより豊かで高い教育水準を持つ反面、医療制度に遅れをとり、携帯電話に非常に多くのお金を費やしているという。また、全ての消費面で増加傾向を示し、同時に離婚率と平均寿命も世界のトップレベルで上昇を続けている。

同報告書によれば、過去10年間において最も顕著な変化が見られたのは国民の肥満率増加で、1995年には深刻な肥満問題を抱えている国民が約200万人だったのに対し、今回の調査では約740万人(人口の54%)となっている。
婚姻率も引き続き減少傾向を示し、現在の独身男性の31%、独身女性の26%が一生結婚せず、2000/2002年に結婚した夫婦の3分の1は離婚すると予測されている。

アボリジ二は全ての面で大きく平均値を下回っており、教育面では12学年まで終了した生徒の割合がわずか40%と、先住民以外の国民平均値76%から大きく遅れをとっている。

詳しい内容は、
http://www.abs.gov.au/AUSSTATS/abs@.nsf/mf/4102.0?OpenDocument

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特殊潜航艇乗員追悼式

昨年11月にオーストラリアのシドニー北部沿岸で64年ぶりに見つかった旧日本軍の小型潜水艇の慰霊式が6日、オーストラリア海軍の主催で発見場所の洋上で執り行われた。
潜水艇は1942年5月末にシドニー湾を襲撃した潜水艦「伊24」を母艦とする特殊潜航艇3隻の1つ(英語名M24)。

同艇には伴勝久中尉(当時)=愛知県出身=と芦辺守1等兵曹(同)=和歌山県出身=の2人が乗船していたが、攻撃後、行方不明となっていた。発見された同艇は引き揚げされず、そのまま海底に保存されることになっている。
慰霊式は豪海軍の駆逐艦「メルボルン」の甲板で行われ、両国の政府関係者のほか、特殊潜航艇の遺族11人が参列した。

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献花する伴和友さん(左)と竹本ひろみさん(駆逐艦「メルボルン」にて)

2007年8月6日14時05分。場所は駆逐艦「メルボルン」の後方甲板で、水兵らが見守る中、洋上セレモニーはスタートした。
参列者は日本側から上田秀明駐豪大使、川田司シドニー総領事、オーストラリア側からブルース・ビルソン退役軍人大臣、ラス・シャルダーズ海軍中将らが出席。

まず従軍牧師から祈りの言葉のあと、花輪の献花。献花はビルソン、シャルダーズ、上田大使らが、最後に伴艇の遺族である伴和友さんと竹本ひろみさんが2人で花を海に投げ入れた。

続いて遺族の各々がお酒を海に注いだ。最初は竹本さん。それから、伴さんの遺族。伴さんは亡くなった伴さんがサントリー・ウイスキーが好きだったことから、「響」のウイスキー。竹本さんらは日本酒を海にまいた。一方、オーストラリア海軍からは遺族に潜水艇付近で採取した海底の砂が贈呈された

<砂の贈呈の際、ビルソン氏が述べた言葉>

「今年初め、芦辺守氏の兄弟がオーストラリア政府に対し、沈没しているサイトから記念品が欲しいとの手紙を書いてきた。2、3カ月前、海軍のチームがサイトに潜水し、海底から砂を採取してきた。光栄にも、この砂を伴中尉と芦辺1等兵曹のご家族に差し上げる」。

ビルソン氏から伴和友氏、竹本ひろみさんにそれぞれ木箱が渡された。木箱には砂入りの小瓶。
式終了後、伴和友さんが「ここまでしていただいて、お礼のことばもありません」と、オーストラリア海軍幹部ビルソン氏に感謝した。

<終了後のインタビュー>

<伴和友さん>
Q お兄さんには何と?
A オーストラリア海軍にこのような荘重な慰霊祭を開いていただいて、心から感謝していると、こういうことを申し上げた。
(私から兄に)「兄貴よ。こんなチビだった俺が、とうとうやってきたよ」と言ったら、海底の兄は答えました。
「おう、ちびか、よくやってきたなあ」と。
私から「兄ら(陸軍の)の軍人年金で曲がりなりにも、医者になることができたよ。兄ら(陸軍の)のおかげだよ」と言った。そうすると、兄が答えました。
「よくがんばったなあ」と言ってくれました。

Q 実際にこの現場に来られてどのように感じられたか?
A 兄にこのように問いかけようと思っていましたから。(豪州政府には)やっぱり、こんなことは生涯二度と経験できないことですから、このような荘重
な式をしていただきありがとうございます、ということしかありません。

<竹本ひろみさん>
Q どのようなお気持ちで献花されたか?
A 本当は、父(五男=いつお)が亡くなった守さんの弟にあたるのですが、父と来るつもりだった。でも、体調を崩してしまいまして、私だけ来させていた
だいたんです。父の代わりということで、「安らかにお眠りください、という後に、おとうさんが来れなくて、すみません」ということをまず言いました。
それと、おじさん(守氏)のお母さんにあたる私のおばあちゃん、1967年に他界しているんですが、「おばあちゃんは、守兄さんのことを誇りに思ってた
よ」ということを伝えました。

<松尾さん>
私は今回でオーストラリアに来るのは5回目。伴さんの艇だけみつからなくて、常に気になっていた。ほっとしている。

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