The Ghan
「世界の車窓から」では、今夜からいよいよ『ザ・ガン』の旅が始まる。
ザ・ガン The Ghan、それはオーストラリア大陸を南北に突っ切ってアデレードとダーウィンを結ぶ長距離列車。2979kmを約48時間で走る。北行き、南行きとも、それぞれ週2便が運行されている。
レッド・センター Red Center と呼ばれるオーストラリア大陸の内陸部を貫いて走る路線は、海岸部を東西に走るインディアン・パシフィックよりもっとオーストラリアらしさを満喫させてくれるかもしれない。

“The Ghan” はこの路線の以前のニックネーム “The Afghan Express“, “Afghan camel train.” の省略形なのだが、オーストラリア大陸を走る列車に なぜ “Afghan” なのだろう。
今のように道路や車が発達していなかった時代、内陸部の交通・輸送手段としてラクダが大いに利用された。ラクダの輸入は18世紀中頃に始まり、主としてインド北部(今のパキスタンあたり)から大量に輸入された。
ラクダと共にやってきた回教徒のラクダ乗り Camelmen に率いられたキャラバン “Camel Train” が、道なき道の人や資材の輸送に従事した。当時の人々には、これらのラクダの出身地インド北部が誤って(?)「アフガン Afghan」と認識され、”Afghan camel train.” と呼ばれたものと伝えられている。
現在、ラクダは一部観光用に飼育され、ラクダに乗って旅するツアーもあるが、大半は野生化して内陸部に広く生息している。
アデレードとダーウィンを結ぶ鉄道の建設は1878年に南から始まったが、1929年にアリス・スプリングスまでが完成し、この時 “The Ghan” という今の名前での運行が始まった。
北からの線路の建設も1883年に始まり徐々にその距離を延ばしていったが、1976年に一旦その運用は停止された。
これまでに敷設された線路は狭軌 narrow gauge だったが、1950年代になって全線を広軌 standard gauge にする工事が進められ、1980年10月にアデレード~アリス・スプリングス間が完成した。
2001年にスタートしたアリス・スプリングス以北の工事も2003年9月に全線が開通し、翌2004年2月4日、アデレードからの初めての旅客列車がダーウィンに到着した。


時刻表、運賃など、詳しくは、Great Southern Railway のホームページ(日本語版)を参照されたい。




