豪州からのラブコール
29日(日)の朝日の「水平線/地平線」に、野嶋剛記者のシドニーからの「豪州からのラブコール」と題するレポートが載っていた。
シドニーのローリー研究所が昨年実施したオーストラリア国民の外国好感度調査によると、豪州が外交で寄り添うアメリカは11位。6位の中国より下だという。「豪州人は、実は米国が嫌いなのです。特に単独行動主義の高慢さが」。若い研究員はさも当然という口調で解説したそうだ。
野嶋記者のレポートの一部(ほぼ全文)を紹介しよう。
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豪州で驚いたのは、日本へのラブコールの強さ。好感度では、ニュージーランド、英国に次いで3位。
外交貿易省のアジア部門のトップによれば、「日本がより親密になるべき理由」は、両国とも民主主義と市場経済の強い支持者で、アジアの災害や治安維持に貢献する意思と能力があり、米国の強固な同盟国であること。
豊かな資源と好調な経済、質の高い軍事力を武器とする豪州は、アジア・太平洋で地域大国として生き抜く基本戦略を構えている。白豪主義の過去を拭い去ろうと、インドネシアなどとの関係改善も活発に進めている。日本への熱意は、アジアに入り込むためのパートナーと見定めた故のことだろう。
日本も、「東アジアコミュニティ」構想でその一員に豪州を含め、05年の東アジア・サミットでは豪州のメンバー入りを後押しした。北朝鮮問題では常に両国が共同歩調をとり、イラク・サマワの自衛隊撤退を豪州軍の追加派遣で補った。
今後は政治や経済や安保の面でも日豪関係が緊密化する動きが出てくるはずだ。
問題は豪州の気持ちがいつまで続くか。アジアには、資源狙いで対豪接近を図る中国が存在する。在豪の日本外交筋は「(豪州の熱意に)応えられなかった場合が怖い」と漏らしている。試金石は豪州が来年の交渉入りを強く求めている日豪自由貿易協定(FTA)。農業問題を抱えた日本が決断を先延ばしすれば、豪州は交渉中の中国と先にFTAを結び、日豪関係の勢いは消えるだろう。
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オーストラリアのハワード首相の決断は非常に早い。日本がもたもたしていると、こういうことにもなりかねないという印象だ。
豪中間には日中のような歴史的懸案事項も存在しないから、急接近する可能性は十分にあるだろう。




